気まずい再会?
身に覚えの無い犯罪の重要参考犬として、全国に指名手配された亜希男とともべえ・・・
何度も修羅場をくぐってきた2匹ではあったが、回りの者全てに怯える日々が続いた



「ともこ、今日こそ秘密基地での特訓の成果を見せる時だかんね」

「ハ、ハイ!頑張ります」
亜希子とともこは、じわじわと山奥へ包囲網を狭めていった


「でもね〜、どうして今回の捜査はわたし達だけなのかな〜?」
「あのね、はなは、みかんアルバイターをしてて手が離せないって」

ヘンリーは、ドッグショー出場で忙しいんだって」
ぽんつっきーは、異種格闘技の訓練中だそうよ」
セナさんはどうしたの?」
「なんでも、ボランティア作業中なんだって・・・でも、後で合流するそうよ」

「へ〜!みんな忙しいんですねー。それじゃ、わたしたち2人で頑張るしかないですね」


「大根食っただけで俺たちゃ〜、お尋ね犬になるんかい!」U`ェ´U/
「チクショー!菜花を齧っただけで何でこんなことになっちまうんだぁ?」\U`ェ´U
亜希男とともべえは、訳が分からぬまま山奥へと追い詰められていった

「アキオっち、何か食い物は見つかったかい?」
「いいや、な〜んにもありゃしねえ」
「しょうがねえから、木の枝を齧ってるんだが・・・」
「それって、堅いだけでまずいっしょ?」 「ああ、めちゃマズだ!」


あの2匹がが逃げ込むとすれば、もうここしか残ってないはず・・・
「霧が出てきたよ、この隙を突いて逃げらないように気をつけるのよ」
「ハイ!」
「特にともべえは、ちょこまかとすばしっこいからねー、岩の隙間もよく探すんだよ」
「まるで、わたしの事を言われてるみたいですね〜」
「そう言えば、本当にお前たちよく似てるねー、アハハ...」

「え゛〜、悪い冗談はやめて下さいよー」^ェ^;

先日の秘密基地特訓以来、ともこは日に日に優秀なエージェントに成長していった
亜希子はこの事件を解決出来れば、返上させられていた“インディ”の称号を取り戻せそうな気がしていた


「あっ!ともべえ、見〜っけ!」
亜希子は深い霧の中、ついにともべえを発見し、巨体を揺さぶりながら崖を駆け下りた・・・


「ともべえ待ちなさい!」
「私の強さは分かってるでしょ、逃げようとしたら怪我するよ!」
「はっ、はい、大人しくします・・・て言うか、逃げようにも腹ペコで・・・」

「おじさん見〜っけ!」
「こんな所に居たのですね お願いですから、もう逃げないで下さいよ〜」

「おお、ともこか・・・腹ペコで動けねー」 「お前に捕まるとは皮肉なものだな〜!」
こうして、世間を騒がせた重要参考犬2匹組は、情報局へ連行されて行った・・・



「お前たち、このぶっとい足と細々足が何よりの証拠よ・・・白状したらどうなの!」
「さっきから何度も言ってるだろーが!河原の菜花や道端に転がってた大根食ってどこが悪いんですかい?」
「・・・そんな法律あるのかよ!」


「でもねおじさん、その事件じゃないんですよ」

「そうそう、アンディんちの大事なキャベツを丸かじりしたでしょ!」
「バーディくんちへ忍び込んで、ももちゃん人形やどんぐりトトロを噛み砕いたでしょ!」
「おじさん、お願いだから全部喋って、昔のように優しいおじさんに戻ってくださいよ・・・」

「やってね〜ったら、やってね〜よ」「わたしも知りません!」
「これは冤罪だぞ・・・TV局だって放っておかないぞ〜」


「まったく素直じゃないわね〜、それなら、くすぐり拷問にかけて白状させよーか!」
コチョ・コチョ〜〜!

「ぎゃっはっはっは・・・なんにも知らないってば〜!」
「ぎゃ〜!止めてくれ〜!ぐ、ぐるじい〜!」

「おじさ〜ん・・・可哀想で見てらんないよ〜」

「亜希子ー!ちょ、ちょっと待ってくれー!そいつらは無実だぞ!新しい証拠が出てきたんだ」
「ゲッ!ほんとか?セナ!」
「2匹の足跡とキャベツ&ももちゃん事件の足跡は一致しないんだ」

セナ情報員は、自分の疑問点を洗い直しているうち新事実を掴み、急いで駆けつけて来たのだった




「ともべえさん、まことに申し訳ありませんでした、そんなに怒ってないで、これでも飲んで機嫌直して下さいナ」
「ともこ、これじゃ足りね〜ぞ、じゃんじゃん持って来んかい!・・・あっ!今度はスーパードライにしてくれ」
「は、はい!かしこまりました、直ぐに持って参ります」

「亜希男さん、疑って悪かったね・刺身もたらふく食べて良いからね・・・はい、あ〜ん」
「せっかく静かに暮らしてたのに、俺たちを罪人扱いしやがって、腹たつな〜も〜」
「でも、この刺身うめ〜な〜、もっと食ってエエか?」

「どうぞ、どうぞ・・・大吟醸酒だってありますよ」


「あらあらともべえちゃん、可愛い顔が汚れてますよ・・・ペロペロ」
「や、やめてくれ〜!気持ち悪いっつーの!」U+_+U


「おじさん、謝って済む訳じゃありませんが、どうか穏便に済ませてくれませんか?」
「う〜ん・・・まあ、お前にそう言われちゃあ、嫌とは言えんな〜」
「しかし、あのチビが・・・立派になったな〜!俺も嬉しいよ」 UTェTU クゥー

「ハイ、みんなに可愛がってもらっています。これもおじさんのお陰です、ありがとうございました」

ひょんな事から感動?の再会を果たした亜希男とともこは、その夜は語り明かしたという・・・^ェ^


「あらら、犬違いだったでつか〜!でもともちゃん、恩人と感激のご対面が叶って良かったでつね〜!」by天
「ほんとに残念でつたね〜、もう少しで空を飛べるようになるから、今度はわたしも手伝うわ」byイヴ
「亜希子さん、ともこちゃん、失敗は誰にだってあるんでつよ〜!これにめげないで頑張ってね〜」byなな

ナツエイ署のななファミリーは、失敗続きの亜希&ともに温かい言葉をかけてくれた・・・
アリガトウ \U^ェ^U/ネ!


怪奇事件の真相は依然として闇の中であった・・・果たして真犯人は誰なのか?

そんな騒動をじっと陰から伺う不審犬・・・そいつはシッポをブンブン振り回しながら、なにやら咥えていた
続く・・・

友情出演(敬称略)
はな・ヘンリー・つっきー・ぽん・セナ・天・イヴ・なな


       
  ふりだしに戻る?
      ひとつ戻ってみる?


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